「サキエルが第3新東京市に来たのは2015年6月22日」というのは事実なのか

2015年6月22日は「使徒襲来」の日 「エヴァンゲリオン」第1話のその日が来たので第3新東京市が危ない - ねとらぼ

箱根周辺に建設された第3新東京市は特務機関NERV(ネルフ)が置かれ、その総司令であった碇ゲンドウに呼び出された碇シンジは明日6月22日に巨大な人型兵器エヴァンゲリオン初号機のパイロットとして謎の敵「使徒」と戦うことを命じられます。


そんな設定あったかなと思ったら脚本から逆算したという説が。
新世紀エヴァンゲリオンの時系列 - EvaWiki

2015年6月22日(月)
シンジ、第3新東京市に到着。第3使徒サキエル襲来(第一次直上会戦)。シンジ、初号機に搭乗。暴走により使徒殲滅。

ただ、この脚本に関しては以下の断りが入っている。

以上の日付は第四話脚本決定稿に見られるもの及びそこからの逆算である。同脚本は全26話中唯一庵野秀明の手が入っていないものであり、脚本と本編の齟齬が大きいという本編では珍しい存在となっている。「暦の上では夏だが肌寒い」との記述もあり、常夏の設定も含まれていない。従ってこの日付にどこまでの資料的価値を認めるかには議論の余地があろうが、確定的に日付が記されている数少ない例であり、FF執筆時の資料としては貴重であろう。

脚本説の致命的な弱点は、本編中で第二次直上会戦が木曜と明言されていることである。これはもはや回避不能である。薩川昭夫は第参話の時点では単に木曜とだけ書き、日付は書いていない。一方、第四話冒頭では7月13日とだけ書き曜日は指定されていない。これだけなら、第参話で木曜と書いたのはたまたまで、第四話では既にそのことを忘れていたとも思える。しかし、脚本の終わりで7月27日が木曜と記されることにより、遡って7月13日も木曜となる。つまり薩川は2015年7月のカレンダーをそのように設定しているのであり、エヴァ世界と現実世界では同じ2015年7月13日でも曜日が異なるのである(ちなみに1995年7月13日が木曜であり、薩川は95年のカレンダーを頼りに日付と曜日を書いたとわかる)。

また、上の方に別の日付が入っているものがある。

2015年8月6日(木)?
シンジ、父碇ゲンドウに呼ばれ第3新東京市に来る。第3使徒サキエル襲来。国連軍は使徒に対しN2地雷を使用するも有効打とならず。使徒撃退の指揮権が国連軍から特務機関ネルフに移行。第一次直上会戦にて暴走した初号機により、サキエル殲滅。(第壱話、弐話)


そもそもこの時系列自体が無理のある考察で、

以下の時系列において9月16日までの日付については、最終話に出てくる碇シンジの住民登録票の作成日「8月15日」が唯一の基準になっている。第七話までのエピソードが9月20日を越えないという条件の下で、シンジの第3新東京市来訪を可能な限り8月15日に近づけた時系列が以下である。しかし詰め込みすぎの観は否めない。8月の最中に学校へ通うというのは不自然であろう。この日付にそこまでの強い拘束力はないとすれば(そもそも住民登録票とは何であるか?転入届なのか、住民票原本なのか、発行された住民票の写しなのか)、下の第四話脚本の日付なども参考にしつつ、より自然な時系列を組むことも可能である。

と、都合のいいように勝手に組み替えられている可能性が高い。


他にも

第伍話冒頭のテロップ「22日前」から。普通に考えればこれは第伍話の22日前であるが、そう解釈すると本来第伍話が第参話の直後であったという事情を考慮してもこの事件は第一次直上会戦後となり、赤木リツコの「あなた(=シンジ)がここへ来る前」という台詞と矛盾する。従って第壱話の22日前と解釈するのが妥当であろう。

第参話日向マコトの台詞「今度はたったの三週間」から。厳密に21日前とは言えないが仮にそうしておく。

第参話ミサトの台詞「転校して二週間」から。厳密に14日前とは言えないが仮にそうしておく。

この辺、本編からははっきりしない。この日は第一次直上会戦から三週間(日向の台詞)でありシンジが転校して二週間(ミサトの台詞)であるのだが、一方でトウジの欠席期間は二週間であり、会話からは第三使徒襲来より二週間が経過し、その間ずっとトウジが欠席したように見える。解釈としては

二週間か三週間どちらかが間違っている。
二週間と三週間どちらともとれる中間的な日数が経過している。
第三使徒襲来後一週間は休校で、学校が再開されてから二週間が経過した。

が考えられる。巨大災害の直後には被災地の学校は暫時休校になることが通常なことから見て3.が妥当かと思われる。

日曜なのに学校?、との疑問は当然だが、トウジとケンスケの会話からこうせざるを得ない。

ハッピーマンデー施行前の95年に作られたエヴァでは、この日は敬老の日と見るのが妥当。9/15が祝日なのに学校であるのを避けるのであれば、第七話まで全体を前にずらせばよい。これは第七話まではずらせるが第八話はずらせないため。ちなみに現行の祝日法では2015年の9月21日は敬老の日となる。

第九話分の日付は同話に使われたカレンダーによるが、このカレンダーで「決戦当日」として示される11日の金曜日は2015年には9月と12月しかない。しかしこのいずれをとっても他の回との整合性が取れない。したがって10月にせざるを得ない。もしこの日を2015年10月の第二金曜日の方に合わせるなら日付は10月9日となる。他の日付も二日ずつ前にずれる。しかしこの場合週末を挟むためシンジとアスカは三日間学校を休めない。したがって、本稿では曜日を無視して日付を合わせてある。しかし、無理筋であることは理解されたい。ちなみに本編では何月かが見えないが、フィルムブックではこのカレンダーが1995年8月のものであることがわかる。

演出では17日かどうか不明だが、16日とするとやや窮屈な印象があるため、仮にこうする。

第拾伍話Bパート冒頭にかかるカレンダーはこの時系列からは2015年12月のものと考えるべきか。この次は2016年の3月になるが、これでは時期的にやや遅く、それ以降だと今度はシンジ達が三年に進級してしまうため、第拾七話で2-Aにいることと矛盾する。
しかし、このカレンダーは小の月のものであるため、厳密に言うと12月のものではない。これを合わせるとこの回は2015年9月にならざるを得ない。第拾六話だけに注目するならばそれで良いが、時系列として考える以上、無理筋ではあるが12月におく。
次に日付の特定。この日はアスカとヒカリの会話から日曜なので6、13,20,27のどれか。前日に学校があるので、一般的には冬休みになっている27日はまず脱落。残り三つから絞り込む証拠はないが、結婚披露宴が行われていることから六曜を判断材料にするとそれぞれ仏滅、先勝、友引。この中では友引に行われることが多いようである。それと第拾壱話が11月13日であり、この間に3話分のエピソードを挟むことから、間隔を空けた方がよいと判断し、仮に20日とする。


さらにこんな記述も。

本稿の時系列を取る限り、このエピソードは2016年に起こったとするのが相当である。本作品が時系列を厳密に考えて作られてはいないことの好例である。

要するにちゃんとしてないものを他人が勝手に整えようとした結果、2015年6月22日が使徒襲来の日だと勝手に決められてしまっているわけだ。
もちろん公式設定ではない。


別にデマだデマだと騒ぐ気はないけど、公式設定でもなんでもないものにみんなで乗っかって勝手に騒ぐのってどうなのって気がする。
一般人が騒ぐのはともかく、企業やメディアが何の疑いもなく乗ってることに一抹の不安を覚える次第です。


追記
一部で「wikipediaで見た」というような情報が出回ってるようだが、記載した人物はそれを投稿するためだけにアカウントを取っている。
「2015年」の版間の差分 - Wikipedia

だーよしの投稿記録 - Wikipedia
他にも6月22日説を唱えるサイトはあるが、ソースが一切記載されていない。
エヴァンゲリオン 年表(使徒戦争〜第二新東京陥落まで)
TVシリーズ:エヴァンゲリオン作品内の歴史年表 | アニメ36ch


また、このような情報も。


没脚本だとしたらほぼデマという扱いでいいのでは。
「使徒、襲来」2015年6月22日がやってきた......と思ったら公式設定じゃなかった【UPDATE】

【UPDATE】「新世紀エヴァンゲリオン」の広報対応をしているキングレコードの担当者に電話取材したところ「作中では日付を明示しておらず、第1話『使徒、襲来』が6月22日の出来事だったという公式設定はありません」として、緒方恵美さんの発言は出演者としてのアンオフィシャルなものであると説明した。(2015/06/22 17:58)

とのこと。


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