家から出るということ

俺は仕事をしてないので基本的に家にいるのだが、その間にいろんなブログを見る。
面白いブログもあるし当然つまらないブログもある。
しかし、どれもこれも俺とは違った何かを持ったブログなんだ。
何が違うんだろう、センスとか頭髪の薄さだとか彼女持ちとか初体験が業務命令だったとかそういうことか。
なんだ彼女持ちとそうじゃないものには見えない壁があるのか。
薄さ0.02mmか。


そこで気づいた。「みんな外出してる!」


いや、俺の外出しなさっぷりは君らの思ってる以上にひどいぞ。
何しろ服を着替えないからな。
着替えないといっても1日単位の話なのでずっと同じ服を着ているわけではないが、家にいる限りずっと同じ格好。そのまま寝る。そんなレベル。
なので家から出るという目的がない限り着替えないし、そうそうそんな目的があるわけでもないので着替えない。
着替えないから出かけない。出かけないから着替えない。完全に負のスパイラル。
家からデフレスパイラル



家から出ないとどうなるか。
話題がネットからの情報のみになる。
話す相手もネット。
ネットで完結。
ここでも負の連鎖が起こっている。


ということで最近昼間にコンビニに行くようにしている。
今までも夜中にコンビニに行くことはあったんだが、その場合は着替えずに行くので外出とは認められない。散歩。
昼間に部屋着と言うかパジャマに近い格好で外に出るのはさすがに憚られるので着替えていくが、そこでは明らかに社会の動きが発生している。
店員もそうだし、買い物に来る客もみんな外に出て行動している。
外に出ていろいろやってる中の一環がコンビニなわけだ。


それに引きかえ俺はどうだ。
コンビニに行くことが一日の目的とはどういうことだ。
そんなことで了見が広がるか。
35歳にもなって何をしているんだ、お前は。
そんなことだから「いつ見ても何かに怒った文章を書いている」とか「何かの世界と戦っている」とか言われるんだ。
もっといろんなものを見れば違ったことが書けるんじゃないのか。
「水族館でペンギン見た! かわいい!」と書けるんじゃないのか。
仕事するモチベーションも湧くんじゃないのか。
そんなことを考えながら普段は買わないスイーツ的なものと飲み物、肉まんを買った。
レジで袋詰めをしているのは女子高生のアルバイト。
俺に向かってこう言った。


「肉まん袋に一緒に入れていい?」
「あっ、ひゃいっ」


いきなりタメ口の店員怖い。
外に出るのハードル高い。
明日は家にいよう。そう思った。