西野亮廣信者が今回いかに無駄で無能な働きをしたのかをちゃんと解説しておく

もう書くつもり無かったんだけどこういうのを見るとね。
西野亮廣がいかに今回悪辣で狡猾な仕掛けを施したのかをちゃんと解説しておく。 - 銀河孤児亭

これは西野批判者たちのあまりの不甲斐なさに憤慨した10年来の西野亮廣ファンによる、西野絵本炎上事件の解説である!

まあこの一文だけ批判して終わってもいいんだけど、それだとまた不甲斐ないとか言い出して信者自己満足オナニー腎虚事案になってしまうので全部やっていくよ。
この一文については「お前を納得させるために批判している人間はいない」ということで片付けておきましょう。
あとだいたいの批判は西野や信者をどうこうするのではなく、それ以外の中立の人間に対し何がおかしいのかを伝える目的のほうが大きいと思う。
もちろんその結果西野や信者がどうこうされることになるかもしれないが、直接の批判で彼らの考えを変えようというものではない。
直接斬りに行く人間もいるが、そういう人間に対し西野亮廣という人間は絶対に直接戦わない。
だいたいが戦ったふりをして最終的になあなあな感じで自分の懐が広いんだぞというアピールをして終わる。
そしてアホのファンネルがアホ丸出しの人格攻撃などをしてアホ信者と一般人の断絶だけが深くなる。
また、今回の明坂聡美の件に関してもそうだが、相手にダメージを与えておいて最後に何のフォローにもなっていないヨイショをしてダメージだけ残しつつ自分への負のイメージを防ごうとしている。
防げているわけではないが信者にとってはそれが「西野らしさ」なのでしょうがない。
あと、相手を選んでそういうことをするのがショボい。
鈴木おさむ相手に因縁ふっかけて即撤退したのが記憶に新しいが、本当にショボい。





面白そうだから噛み付くと自分で言ってるとおり、西野は自分の感情で何かに噛み付いたりはしていない。
面白そうだから、自分にメリットがありそうだから、絵本が売れそうだから、そういう理由で噛み付いている。
いわば感情ではなく勘定で動く人間だと言ったところか。

まず断言しよう。
この騒動は西野亮廣本人のプロデュースによるれっきとした「炎上商法」に他ならない。
彼は単なる思慮浅さや傲慢な人間性により、天然であのような世間のクリエイター達への侮辱記事を書いた訳では無い(彼が傲慢な人間性の持ち主であることには一切疑う余地は無いが)。明確に自覚して炎上させ、それを自身の商売に利用している。
実は、これは西野本人も直接的な白状こそしないが、実はほとんど隠していない。彼はブログでもツイッターでも度々「どうやってバズらせるか」ということを語っている。彼は自分の「無料公開報告」にいかに世間の耳目を集めるかを考えに考え、その結果としてあの最悪な記事を打ち出したのだ。

みんな知ってる。
みんな知ってるよ、そんなこと。
10年来のファンじゃなくても知ってるよ。
なんで知ってるかって?
批判する人間が絶えずいたからだ。
不甲斐ない批判者たちの活動も、続ければそれなりの結果になるといういい見本。

事実、彼のブログはネットで幅広く拡散され多くの人の目にふれられる結果となった。そしてその結果、発売後3ヶ月が経ち売り上げ曲線も落ち着いてきた頃になって、西野の絵本はAmazonランキング総合1位にまで返り咲いた。

この時点で意図的な炎上商法としてはかなりに恐ろしいのだが、さらに恐ろしいのはむしろここからだ。
この記事につられて彼の「自著の無料公開」そのものに多くの人が多くの批判を浴びせたが、そうした批判は的外れであることは上述のブログでも繰り返し指摘されている。
普通に考えれば、昨今webで無料配信し、高品質のものを書籍の形で売る手法は極めて普遍的に行なわれている。今回の珍しい点はせいぜい「発売後3ヶ月」という早さ程度しか無い。
しかし西野の多くの批判者は、「お金の奴隷」や「糞ダセー」というバズワードに引っかかり、西野の言動でなく、行動そのものに批判をふるった。

言動から行動を抜いたら発言になると思うんだけど、西野の物言いに関しては今までも散々批判されてきてるので今更批判しても何の新規性もない。
というか口が悪いことなんか基本的にはどうでもよく、西野が馬鹿なのもどうでもいいんだが、今回は明確に他人を貶す蔑む内容だったのでこれだけ批判が集まっているだけ。

しかしそれは西野の巧妙な「罠」であった。それが明朝に更新されたブログ記事で明らかになる。

ここで彼は自身の「無料公開」が単なる宣伝方法の一環でしかないことを種明かしした。もはやこの時点で「お金の奴隷解放宣言」や「お金がなくて読めずに悲しむ小学生」なぞ詭弁に過ぎなかったことがハッキリ分かるが、西野は昨日の「詭弁」のことは一切伏せたまま、ただただ「無料公開」行為が何ら問題無いことだけを良い話風に巧妙な語り口で説明する。
この記事「だけ」を読んだ人はどう思うだろうか? おそらく「いやあ西野って頭の良い人だなあ。こんな売り方があったとは」だ。

信者でもアンチでもない常人があの記事を読んだだけで本当にそう思うかどうかはわからんが、そこに「西野はおかしい」という刷り込みがあったとしたらどうだろう。
以前から西野はおかしいという話を聞いていて、そのイメージが薄っすらとでも頭に残ってる人間が手放しで絶賛するだろうか。
広告でもそうだが、明らかにこんな広告では売れないだろうという広告をずっと出し続けている企業がある。
その企業はその広告で商品を売ろうとしているのではなく、その広告で商品の名前を消費者の頭に薄っすらと残しているのだ。
そしてもし種別の商品を消費者が選ぼうとした時、全く知らないものよりも名前をなんとなく聞いたことがある気がする商品の方に手を出しやすくなる。
そのために広告を出し続けているわけ。
それが信者のいう「不甲斐ない批判」の本当の効果。

さらにこの次の日、西野はさらなる悪辣さと狡猾さを我々に見せつける。

声優明坂聡美の吊るし上げだ。
(ここで一点指摘しておくと、この「吊るし上げ」自体には明坂聡美に同情する点はあまりない。数万規模のフォロワーを抱えた人気声優が名指しで他人の批判をしたのだから、当人のブログで名指しで反論されるのは全くもって不当では無い。批判をする奴は反論される覚悟のある奴だけだ。その反論の場がツイッターだろうがブログだろうがそんなものは反論者の自由でしかない。まあブログタイトルは悪辣さが凝縮されてるけど)
改変引用の問題などはありながらも、明坂聡美は基本的に西野の「無料公開」という点にかなり絞って批判していた。がしかし、その批判の仕方が間違っているのは先ほどから繰り返し述べた通りだ。

「言動でなく、行動そのものに批判をふるっ」てる文章だけど大丈夫か。
あと「改変引用の問題などはありながらも」って、そこがまず批判されてるのにそこで目をつぶっちゃうのはさすがにどうか。
都合のいいところ悪いところを選別して都合の悪いところは口には出さない、まるでお口チャックマン状態だが大丈夫か。

つまり、だ。西野は間違った批判の仕方をしてしまった有名人に狙いを的確に定め、かつ完璧に反論しうる意見にだけ反論し、自分の正当性をブログ読者に対して見事にアピールしているのだ。
「西野は論点ずらししてる」と批判する者も多かったがそれは間違いだ。西野自身は決して論点ずらしはしていない。ずれた論点で批判してきた批判者に合わせて話をしているだけなのだ。西野ではなく批判者がわざわざ論点をずらしてくれるので、西野本人は論点ずらしをしなくても勝手に論点がずれてくれる。なんという恐ろしいシステムか。
おそらく、最初の「お金の奴隷解放」記事の記憶を捨てて、全ての先入観を取り除いて以降の記事を読んで、西野が間違ったことを言っていると思える人はおるまい。そもそも間違ったことは何も言っていないのだから。

偉そうに語ってるが、結局は「都合のいいところ悪いところを選別して都合の悪いところは口には出さないお口チャックマン状態」ということなので、この教祖にしてこの信者ありということになる。
そもそも「お金の奴隷解放」などと言わなかったら明坂聡美の批判もなかったわけで、最初の記事の記憶を捨てたら全て正しいと言っているのは全くの筋違い。
そんなことを言い出したら全ての問題は西野亮廣が生まれてこなければ起こらなかったわけで、そういう机上の空論を持ち出してきても砂上の楼閣ですよ。

とんでもない悪辣さにして狡猾さである。西野は初手でさんざん他人の悪感情を煽り冷静さを失わせて、我々を目につきやすい批判点(に見える罠)に誘い込む。そして2手目3手目で、その罠にひっかかった批判者を自分の正当性アピールに見事に利用しきるのだ。
もともと喧嘩っ早さに定評のある明坂聡美はまんまと西野の餌食になった訳だが、西野からすれば明坂はまさにネギを背負った鴨に見えていたことだろう。
この記事「だけ」を読んだ人はどう思うか? 「西野って人は世の中の変化についてよく考えているんだなあ。この明坂って人は頭の固い人だなあ」だ。

この辺はもう書いたのでいいですかね。
正当性アピールが成功してないからこれだけの炎上になっているんだという現実から目をそらさないように。
こういうときのためにある「おまおま*1」という言葉をもっと広めていってほしいと思います。
全然広まらねえ。

いかがだろうか? 西野亮廣という男がいかに悪辣で、そしていかに狡猾であるか分かっていただけただろうか。

悪辣ではあるが狡猾ではない。
百歩譲っても「信者には狡猾に見える」としか言いようがない。

さて、残る西野への批判材料として、クリエイターへの報酬問題や著作権問題が挙げられる。
しかし報酬問題に関して言えばそれはあくまで当人同士の契約にすぎないので、法的問題に発展する可能性は皆無と言えよう。西野がいくら安い賃金で買いたたいたとしても「部外者の同情」の域を超えないし、そもそもどれくらいの報酬が支払われていたのか我々には知りえないので憶測でものを言うべきではない。

法的問題の話は誰もしてないと思うんだが。
「部外者の同情」というのも違う。
有料を批判することで他のクリエイターが冷遇されるのではないかというのがこの問題のの根本にあるので、同情ではなくまさに我が身に降り掛かってくるのではという「怖れ」も多分に含まれている。


ちょっと話は変わるが、以前西野の主張を批判したことがある。
キンコン西野の正論とやらが見当外れすぎてさすが芸人は面白いなと思った件 - 今日も得る物なしZ
簡単に言うとクラウドソーシングの明らかに不当な報酬に対する批判に対し「クラウドソーシングは素晴らしい! 稼げなかった人も稼げるようになる! 嫌ならやめろ!」という完全に的外れな反応をしたという話。
それを同じ金の奴隷系つまんないブロガーの今じゃ名前も見なくなった人が絶賛してて類友馬鹿案件となっているわけですが。
これも結局批判的な人々に対し「なんか文句あんのかいワレ儲かっとるんやからええやないけ何寝言抜かしとんねんこの貧乏長屋暮らしが」みたいな態度を取って炎上したというだけで、今回の問題とだいたい同じです。
で、この話には続きがあります。


彼はこの後、クラウドワークスの顧問に就任します。


西野亮廣さんに、クラウドワークスの「デタラメ顧問」になっていただきました。 | クラウドワークス社長 吉田 浩一郎のブログ


そして今回の絵本無料公開の2日後、スマステで西野の絵本が紹介されました。



クラウドソーシングの件では自分を売り込むためにクラウドソーシング業界に媚を売り、絵本の件ではテレビで紹介されることを知っていてそのタイミングで炎上騒動を起こした。
そう考えてもおかしくないんじゃないですかね。
少なくとも絵本に関してはテレビで紹介されることを知っていて、炎上を仕掛けて相乗効果で売上アップを狙ったとしか思えない。
そんな人間が金の奴隷解放宣言とか言ってるのが完全にアホの言い分だということで批判されているということを信者の皆さんは自覚しましょう。
小川直也のあの名台詞でも引用しようかと思ったけど、別に目を覚ましてほしいわけじゃなく「寄ってくんなカルト集団」と思ってるだけなのでやめておきます。


話を戻そう。

次にweb公開版でクリエイター33人分のエンドクレジットが削除されている問題がある。これは著作人格権の問題になるが、おそらくこちらも訴訟に発展する目はほとんどないように思う。
例えばアシスタントの名前が明記されていない漫画なんていくらでもあるし、表紙には自分の名前しかクレジットされていないのに、当の本人はほとんどペン入れしていない、という漫画家も少なくないと聞く。また、おまけページなどでアシの名前も全て明記してるような漫画であっても、コンビニの廉価版では削除されてるケースもあるが、まさかコンビニ本になるたびに、毎回アシスタント全てに許可をとっている訳ではあるまい。


つまり「プペル」のエンドクレジット削除問題はいかに我々が悪印象を持ったとしても、実態としては「出版界のよくある慣例」なのだ。おそらくそこに立ち向かえる人はほとんどおらず、悔しいが訴訟案件に発展する可能性は無いに等しいだろう。

あの絵本に関わってる人はアシスタント扱いなんだ、へー。
クレジットはおまけページ扱いなんだ、へー。
まあそういう考えで話を進めたいのなら最初からクリエイターなんて言わずにプロデューサーと言ってその立場を貫き通せばよかったのにね。
喧嘩を売る相手も他のプロデューサーで、「無料公開批判なんでちゃんちゃらおかしい、頭が古い、実際に売上が伸びている、お前らプロデューサーのやり方は糞ダセー」と言っていたなら炎上どころかその通りだという意見のほうが多かっただろう。
西野がアホなのはこれをクリエイターの立場でクリエイター批判につなげてしまったところにある。
作品を作る人間と作品を売る人間は立場が全く違うということをアホの西野もアホの信者も擁護してるアホアホ意識高いマンも理解してからアホアホ意見を言うように。
そういえば西野を擁護している連中がまとめられている記事があったけど
キンコン・西野さんを一生懸命批判する人は「糞ダセー」と思うかな。
田端信太郎とか砂鉄とか毎回的外れのことを言って炎上してそれを何の糧にもしない西野と同じクソメンタルを持っている連中の話を高知の毛生えゆで卵ことイケダハヤトがまとめてるという地獄のゴミ溜めみたいな記事でしかも内容がペラッペラでこういう人に支えられて西野亮廣は今日も炎上マーケティングに精を出していますということを各自が心の底のゴミ溜めに捨てておいてくれるとありがたいですね。
つか別に悔しくてその話に触れてる人いないでしょ、悪印象植え付けるために指摘してるだけで。

クラウドファンディングで金を集めておいて出資者に知らせずに無料公開にした点は?
それこそ契約問題でしかない。ほぼ確実に、クラウドファンディングの出資契約の中には宣伝方法や販売方法に関して出資者が異をとなえるようにはできてはいまい。もしそうなっていないとしたら、出資者が共同で訴訟すれば西野は確実に負ける。この件のバックには幻冬者と吉本興業がいるのだ。そんな契約ミスをするほど2社の法務は甘くはないだろう。
もしよしんば仮に出資者に異をとなえる権利があったとしても、そもそも実際西野の方法で「プペル」の売り上げは向上したのだから、文句を言う出資者自体がほとんど少数派になるだろう。

とうとうバックに企業が出てきてしまいました。
つか世の中には利益さえ上がれば何をしてもいいと考える出資者だけではないわけで。
短期的に絵本が売れたのと引き換えに今後の活動にマイナスになるような言動を批判する出資者がいてもおかしくはない。
西野の絵本に出資していたことを知られて「あんなアホの絵本に金払ったんだ……」と見られることに対する精神的苦痛を感じる人もいるかもしれない。
さらに言えば「クラウドファンディングの出資者は金を払っても文句を言えないようになっているし儲かってるんだから文句を言うな、背後には企業がバックについているんだぞ」みたいなことを言って擁護する人間がいることも絵本のイメージ低下につながるという観点で批判するファンがいてもおかしくない。
CSRとかSRIってのもあるし「儲かっとれば勝ちなんや!」なんて考えを偉そうに言わないほうがいいのでは。

さて、以上の話を統括すると、要するに西野の問題点は結局のところ紹介したブログにもある通り、「不特定多数の人間を侮辱した」という一点に集約される。というかそれ以外に無い。
そして、だ。よくよく考えてみてもくれたまえ。先の西野批判ブログ記事では「炎上では足りない」「炎上で終わらせてはいけない」と主張しているが、逆に聞く。法律違反をした訳でもない。民事訴訟に発展する可能性もゼロに等しい。ただ「不特定多数の人間を侮辱した」という行為に対して、炎上以上に一体全体何が行えると言うのだ?

そういうことをする人間を減らすような啓発活動じゃないの。
俺がこの文章書いたアホアホ信者をアホアホアーホアホ信者ークソゴミカスカスアホ信者ーなどとメロディを付けて歌ったとして、何やこいつ気に食わんからあるコトないコト*2書いて炎上させたろ! それしかない! みたいになるのおかしいだろ。
お前言ってることは間違っとらんかもしれへんけどもうちょっと言い方があるやろと、お前そんな言い方でいつまでもみんなついてきてくれるとは限らへんぞと、そう思うわけですよ(千原ジュニア風)。
そういうのがアホの本人には伝わらないにしても、あれを反面教師として取り組んでいこうみたいなことができるわけじゃん。
それが炎上で済ませるなってことであって。
アホの信者の知力の限界がそのラインだとしたらかわいそうにとしか言いようがありませんが。

炎上により確かに西野の社会的信用を貶め、それにより西野から仕事を無くさせることはできなくもないだろう。事実、人工透析患者への侮辱記事により炎上した長谷川豊は、その炎上によってテレビの仕事を全て失った。とは言え、ネットの人々が彼にできたのは所詮「炎上」そのものに過ぎない。彼から仕事を奪ったのは炎上騒動を見て「これはマズい」と判断したテレビ局だ。

炎上だけで干されるのなら他にいくらでも干される芸能人はいると思うが。
長谷川豊だって例の事件以前から幾度となく大炎上を繰り返してきて、それでも全く仕事には影響すること無くテレビに出続けていたわけで。
一線を越えなければいくら炎上しても仕事になんか影響はない、本当に影響があるのは本人の言動だけ。

しかし、好感度が全ての能力に優先されるテレビタレントという仕事から、西野はもはや何年も前から身を引いている。ネットでいくら嫌われようが、彼から奪える仕事はそもそも存在しない。
ライブや舞台に足を運ぶ西野ファン、キングコングファンなんて元々西野の人間性がクズであることを喜んで受け止めている者たちばかりだ。この件で西野から離れるファンなんていても極々少数だ。
「信用の完全に失墜した西野に、次の仕事を手伝ってくれるクリエイターはもういない」? もともと自分一人で描いた絵本3冊で10万部売った実績の上に今回の「プベル」があるのだ。次はまた今回上がった知名度でもって自分一人で描けば良いだけ。出版社はこの「人気作家」を決して手放すことはないだろう。(あの「幻冬社」だぞ?)

じゃあ1人でやってからまた「無料で公開しないクリエイター糞ダセー」と言えばいいんじゃないの。
クラウドファンディングもなしで、1から10まで全部自分でやってから言えばいいだけ。
周りを巻き込まなければ別に何の問題もない。
周りを巻き込んでるから問題だというのをそろそろわかってほしい。

すなわち、(長期的にはともかく短期的には)西野が今回の件で潰れる目はゼロに近い。いくら我々が西野を炎上させたところで、単に絵本作家としての西野の知名度アップに貢献するだけなのだ。
どんなに西野が悪辣で狡猾な男だとしても、我々は基本的に西野を炎上させることしかできない。それ以上の西野への攻撃手段を、現代社会もネット社会も持ち合わせていない。そして最悪なことに、当の西野は炎上すればするだけ得をするのだ。我々の攻撃は彼にダメージを与えることができないばかりか、彼にただただ利用されるだけなのだ。
世間の有名人が一様にネット炎上の牙の恐ろしさにビクビクしている中で、ただ一人西野亮廣だけが炎上の牙の無力さをあざ笑っているのだ。

ちょっと前の長谷川豊が全く同じ立ち位置だったのを知らないわけでもあるまい。
それに炎上をうまくコントロールして普通に生き延びている有名人なんてそれこそ山のようにいる。
つかつい先日、ネット炎上どころか本当に暴動にまで発展するほどの嫌われ者が大統領になった国があっただろ。
「一様にネット炎上の牙の恐ろしさにビクビクしている」わけではないし、西野亮廣だけが唯一の例外でもない。

ここまで来ればもうお判りだろう。我々は悪辣にして狡猾なビジネスマンにして、紛れもなく自分の作品に心血を注ぐクリエイターでもある西野にまんまとはめられて、完全に勝利されてしまったのだ。これがこの一件の真相なのである。
(紛れもなくクリエイターである、という点はあまり外さない方が良い。「他人に描かせた」と批判されるが西野は脚本絵コンテは自分でやっているのだし、それ以前に彼は独力で3冊の絵本を世に送り出している。絵の専門の勉強をしたことのないはずの西野があの緻密な絵で作品を完成させるまでに至った努力量は想像に余りある。西野がクリエイターであることを否定する者はまずさいとうたかをに「お前は漫画家ではない」と言うべきだ。問題は西野がクリエイターでありながら、恥も外聞も気にしないビジネスマンまでをも兼任している点で、この二面性を同時に持ち合わせている作家は日本にはほとんどいない)

勝利だ敗北だというのは何を基準にしてるのかは知らんけど、売上がアップしたことが勝利だとしたらますますお金の奴隷解放宣言という言葉が毒となって身体中に回る状況を作り出してると言えるんだが。
今後何をしてもすべて炎上マーケティングだ、何かを売るつもりだ、今度はどこの企業に擦り寄っていくつもりだ、そういう人間扱いされてどこまで生き延びれるのかね。
それは今までの西野のキャラとは明らかにかけ離れたものなんだが。

ブコメさいとうたかをは通説と違って自分で書いてるらしいよという指摘を複数うけました。私も真相は分かりませんので訂正させて頂きます。さいとうたかをの代わりに本宮ひろ志でも晩年の赤塚不二夫でも適当に入れておいてください。

信者はアホなので結局人を貶すことによって教祖を崇め奉るという行為から離れられない。
まあこのアホアホ反論には「さいとうプロ・本宮プロ・フジオプロ」という3つのプロダクションの存在を挙げれば済む話だな。
西野も「西野亮廣と西野プロ」みたいな名義でやればいいんじゃないですかね。
あとそういうプロダクション形式がワンマンな人物によるものだった場合どうなるかみたいな例もいくつもあるけどその辺は名前を出さずともわかってもらえると思う。

最後にもう一点、西野でなく世間の反応について、ひとつ気になったことを指摘しておきたい。


私が本件で一点、非常におそろしく感じるのは、「プペル」の製作に協力した33人のクリエイターたちの名前を、ツイッター上でほとんど見かけなかったことだ。かろうじてメインの統括者である六七質氏の名前があがる程度で、音頭をとったはずの法人格MUGENUPの会社名すら無理やり検索してようやく見つかる程度だった。


いくら無料公開版では削られているからといって、調べられないはずがない。通常の書籍にはちゃんと記載されているのだ。
もし本当に西野に被害を被った33人のクリエイターたちをかわいそうだと思うのなら、本来であれば皆彼らの名前をしっかり上げて、普段どんな仕事をしているか紹介し、彼らの名誉回復に努めるべきではないのか。
それは西野の仕事だ? そんなことは分かっている。問題は西野がその仕事を怠っている点を皆批判しているにもかかわらず、それを自分たちで少しでもしようとは欠片も思わない点だ。

お前さっき

西野がいくら安い賃金で買いたたいたとしても「部外者の同情」の域を超えないし、そもそもどれくらいの報酬が支払われていたのか我々には知りえないので憶測でものを言うべきではない。

って言ってたじゃん。
「部外者の同情の域を超えないし憶測で物を言うべきではない」のに「なぜお前らは彼らの名誉回復に務めないのか」と言われても。
ブーメランどころかビンタの永久機関だよ、これじゃ。

つまり、だ。みな西野がクリエイターをないがしろにした件にあんなに怒っているのに、西野のせいで名誉を貶められた33人のクリエイターたちの名誉回復についてはちっとも興味が無いのだ。

興味が無いというより実際どう思っているのかがわからないという方が正しいのでは。
33人のクリエイターたちが本当に満足しているんだったら別に名誉回復に務める必要は無い。
ただただ西野のやり方を一般化させない方向で批判するのみが正解だろう。
一部雑誌記事では内部告発らしき話も出てきているが、信頼性において疑問があるので触れないでおく。

世間のほとんどの人々は、西野を批判し西野を貶めることを優先し、彼によって被害を受けたクリエイターたちの救済に手を伸ばすことはない。非常に恐ろしい話だと思う。
正義の味方とは力なき正義の人々を救うから正義の味方なのであって、悪を倒すから正義の味方なのではないと川内康範も言っている(嘘)。

今回の西野批判は多くの「力なき正義の人々」に対する搾取を防ぐ行動なので十分に正義の味方。
西野を倒すのではなく、西野の考え方はおかしいということが周知されることのほうが目的なわけ。
その辺を勘違いしてるからおかしな話になっているんだが信者なので気づかない。

西野亮廣のセリフがまるで聞こえてくるようではないか。
「ほらな。マイナークリエイターいくら讃えたって誰も見てくれへんねん。俺みたいな大物がムカつくことゆうてるから叩いたろ!って思てる時がみんな一番集まってくんねん」

大物なんだ……。

この西野絵本炎上事件とは一体なんだったのか?
私にとっては、西野という個人の自覚的な悪辣さと狡猾さに感心すると同時に、世間の人々の無自覚な悪辣さにゾッとさせられる。そんな一件であった。

俺にとっては「信者がちゃんと御輿を担げないので教祖が誰もいない神輿を持ってあちこちにぶつけまわった後最終的に破滅に向かって突き進むという東京ドーム3days公演を見せられた」みたいな感じです。
この後改名して出てきたら完璧な流れだと思う。


あと、一連の信者の擁護に関して「ハーメルンの笛吹き男」「人民寺院」「イワンのばか(筋肉少女帯)」などの言葉が頭の中に浮かんだのですがどういう意味なのかわからないので皆さんの手で解明してみてください。
オチが改名と解明ってかけてるつもりかよ(≧∇≦) ブァッハッハッ!!!


あー、あとこういう炎上の話で「関わると思う壺だからスルーしろ」という意見が出てくるんだけど、俺はそういうのはちょっと否定的なんだよね。
なんで相手の利益になることを我慢することによって生まれる心理的ストレスをこちらが受け止めなければならないのか。
それだったら相手の利益になろうがなんだろうが言いたいことを全部吐き出した方がいいし、何より相手は利益と同じだけ、もしくはそれ以上の不利益を被ることにもつながるわけで。
スルーすることによって相手の利益が増えることはないかもしれないけど、将来的に相手の利益につながるようなものというのもそのまま残ってしまうわけで。
スルーしないと短期的には相手の利益になるかもしれないけど、同時に将来的な利益が潰せる可能性も高くなる。
ファンになる可能性のある人が批判を見てファンにならなくなればそれはもう相手の将来の利益を奪ってるようなもんだからね。


まあ俺はそんな小難しいことを考えてるわけではなく言いたいことを言ってるだけです。
これは勘定ではなく感情ですよ。または冠城。
ポイズン。わかりづらい。


*1:お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな

*2:キングコング冠番組のタイトル